いい季節になりましたね。皆様如何お過ごしでしょうか。
2度目の登場、
” ”(スペース)と申します。
今回は、『
チキン南蛮』についてお話いたしましょう。
元々は、キッチンの賄い食から生まれたメニューだって事、ご存知でした?
安いけれど味が淡白で、火を通すとパサパサになってしまう鶏のムネ肉を
なんとか美味しく食べられるようにと工夫が重ねられ、
今やすっかり全国区の認知度を誇る宮崎のご当地グルメにまで成長しました。
現在、和洋を問わず多くの宮崎の食べ物屋さんには『チキン南蛮』があります。
私も宮崎に住み始めてから10年間で県内各地240店以上の『チキン南蛮』を食し、
周囲から『ナンキチ(南蛮キチ■イ)』と呼ばれるくらいにハマりました。
いろいろなお店が創意工夫してオリジナルな『チキン南蛮』が生み出されていますが、
中には「???」や「ガッカリだよ~」なものも少なくありません。
私なりの基準で『チキン南蛮』と言うのは・・・
★鶏の「ムネ肉」を使っている事
★甘酢とタルタル以外の味付けをしない事
なのですが、実はこれだけでも半数くらいの『チキン南蛮』が消えてしまうんです。
特に最近は鶏モモ肉を使うところが多くて、
でも、元から旨味が強くてジューシーなモモ肉を使うのは、
『チキン南蛮』のそもそもを否定する事なのでは?と思ってしまいます。
仕事柄、「おススメのお店を教えて」と聞かれる機会もあり、県外から来られた方には
ぜひ、『宮崎のチキン南蛮』を味わって頂きたいので、私の
イチ押しをご紹介します。
ホテルエリアワン宮崎からゆっくり歩いて10分ほど、
繁華街の中にある小さな洋食屋、
『
GRILL 爛漫(グリル らんまん)』さんです。
宮崎市内では「おぐら」チェーンが有名ですが、
ここのご主人はその「おぐら」創生期にキッチンで働いておられた方。
言わばチキン南蛮の生みの親なのです。
鶏を丸ごと1羽仕入れて、ご自分で捌くところから、
甘酢やタルタルの味付けまで、当時のレシピが守り続けられています。
ジャズの流れる小さな店内はカウンター主体で、
大勢でにぎやかに食事をするには不向きですが、
とても落ち着いた居心地の良い空間です。
ここの『特製チキン南蛮(ライス付¥1,080)』は、
驚くほど柔らかい鶏ムネ一枚肉の衣揚げに、酸っぱすぎない甘酢タレと
フレンチドレッシングのようなサラサラ&サッパリ味のタルタルソースが絶妙の組み合わせ。
玉ねぎと生姜が微かにピリリと効いていて、
一口食べると後を引くような感じになり、どんどん食が進んでしまいます。
揚げ物なのに全然重たく感じないので、女性の方でも軽々完食できるのではないでしょうか。
『これが正統派のチキン南蛮ですよ』と自信を持ってお薦めできる一品です。
宮崎に来られたら、ぜひ一度お召し上がりくださいませ。